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筋肉の収縮といえば、力こぶのように「収縮すると盛り上がる」というイメージが多いことでしょう。
これは筋肉が収縮する際、筋肉が骨についている部分(両端)が互いに近づくことで盛り上がるわけです。
一方でその筋肉を伸ばしていくと、筋肉の盛り上がりは減少し、平らになっていきます。
このように筋肉の両端が近づいたり、離れたりして活動することを「等張性収縮」といいます。

それとは別に筋肉の収縮のパターンとしては、「等尺性収縮」という ものがあります。これは読んでの通り「筋肉の長さ(尺)が変わらない収縮」ということです。
たとえば、イスに座った状態でダイニングテーブルの下に手を差し入れて手の力でテーブルを上に持ち上げようとしてみてください。重いテーブルなら手の力だけでは持ち上がらないことと思いますが、その時に上腕(二の腕)に力が入ります。そのまま力を入れ続けると腕はその位置から動きませんが、力はずっと入ったままですね。
この収縮が「等尺性収縮」です。

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さて、姿勢についてです。
座位でも立位でも安定した姿勢保持のためには、体幹筋の活動が必要です。そしてこの体幹筋の活動は、「等尺性収縮」でなければならないのです。一旦しっかりと背筋を伸ばしたら、その状態をキープするのですが、このとき体幹筋(腹筋群と背筋群)は筋肉の長さを変えずに、その状態のまま収縮し続ける必要があるのです。
もし体幹筋が等張性収縮をすれば、体幹は安定して静止することができず、ゆらゆらと動いてしまいますね。

なお姿勢保持の際、等尺性収縮で働く体幹筋にものすごく強い力が必要かというとそんなことはありません。むしろそれをどれだけ持続できるかという持久力がポイントになってきます。
ですから、よい姿勢をとるために、腹筋運動などをたくさんして体幹筋がパワフルになるようなトレーニングしたからといって姿勢がよくなるということでもないということです。
体幹筋を等尺性収縮で働かせることと、持久力が大切。さらにその姿勢を体で覚えるために(無意識にできるようになるために)、小脳への刺激が重要になってきます。
腹筋運動を数多くこなして、腹筋を強くしても持久力がなければ保持し続けることができませんし、小脳でその活動を記憶しなければ、「いつでも、無意識に(自然に)綺麗な姿勢」をとることは難しいということですね。

体幹筋の等尺性収縮の仕方と持久力は遊びの中で、よい姿勢を無意識に取れるようになるためには普段の意識付けを繰り返すことでそれぞれ学んでいきましょう。
ボールを力いっぱい投げる動作やだるまさんがころんだでじっと動かないように静止している時、体幹筋では等尺性収縮をしています。
良い姿勢の獲得も、その良い姿勢を体で覚えるのも、昔ながらの外遊びが効果的!ということですね。

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西村 猛(管理人)

西村 猛(管理人)

”触らない”理学療法士(体の評価、運動指導のプロ)。コラムLatte専門家コラムニスト。 姿勢の悪い子供を減らしたい!という思いから、一般の方に向け、子供の姿勢発達や体作りについての情報提供をおこなっている。「分かりやすい解説」が好評で、マスメディアをはじめとする様々な媒体からの取材も積極的に受けている。