2015_05_19

赤ちゃんの背中を真っ直ぐに矯正?それはマズイです

子どもの姿勢の良し悪しは小さい頃からの習慣が大きく関係します。

そのため、「赤ちゃんの頃から背筋を真っ直ぐになるように動かしたり、キチンと椅子に座らせてあげているほうがいいのかしら?」と思われる方もおられることでしょう。

しかし「姿勢を良くするための習慣」とは幼児期(特に学童期)以降の話であり、赤ちゃん(乳児)の頃に無理に良い姿勢をとらせるのは、むしろ問題があります。

赤ちゃんの背骨の形は大人とは違う

例えば背骨の発達を見てみましょう。生まれたばかりの新生児や乳児の背骨は丸くなっています。横から見た時にCの字を描いているように見えます。Cの字のように見えるので「Cカーブ」といいます。
子どもが育っていくにつれてそのカーブは変化していきます。
首がすわる時期には、首の辺りの背骨(頚椎)は前方へ弯曲(前弯)が見られるようになり、歩き出す頃には腰の辺りの背骨(腰椎)が前弯するようになります。学童期には頚椎で前方に、胸椎(胸の辺りの背骨)では後方に、腰椎では前方にといったSの字カーブが完成します。これ以降、背骨のカーブは変化しません。

無理やりCカーブを崩してはいけない

このように赤ちゃんが成長するに従って、背骨は自然にその形を変えます。
そのため、無理やり赤ちゃんの背中を(背骨を)伸ばすなど大人の手で矯正しようとすると、本来Cカーブでなければならない背骨は不本意な方向に曲げ伸ばされることになってしまいます。

それは赤ちゃんにとって苦痛なだけで、メリットはなにもありません。
医学的な発達から見ると、無理に背骨を伸ばすことは「していはいけないこと」なのです。

また無理に椅子に座らせることも同様のことがいえます。
大人がいう「まっすぐの座位姿勢」は赤ちゃんにとっては苦痛な姿勢でしかなく、辛く苦しい記憶が残るだけの結果になってしまいます。

赤ちゃんは勝手に発達する!

では、良い姿勢の子どもに育つため、赤ちゃんの時期にできることはなんでしょう。

それは、「したいようにさせておく」ことです。それだけです。
大人が「よかれ」と思ってさせていることは赤ちゃんにとって意味のないことがほとんどです(例えば無理に立たせるなどです)。
それよりも自由に(大人が何かをさせるのではなく)、そして安全に動けるよう環境を設定してあげることのほうが大切です。

自由な動きをする中で筋肉の使い方や体のバランスを「自分で学ぶ」ことが必要なのです。

「何もしないこと」が赤ちゃんの発達に一番いいということですね。

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西村 猛(管理人)

西村 猛(管理人)

”触らない”理学療法士(体の評価、運動指導のプロ)。コラムLatte専門家コラムニスト。 姿勢の悪い子供を減らしたい!という思いから、一般の方に向け、子供の姿勢発達や体作りについての情報提供をおこなっている。「分かりやすい解説」が好評で、マスメディアをはじめとする様々な媒体からの取材も積極的に受けている。