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2016_01_27

姿勢においても「予防に勝る治療なし」

姿勢を良くしたい!という気持ちは誰にでもあることでしょう。そのためには、筋力の向上、柔軟性の向上、意識付けなどいろいろあります。

どれも姿勢を良くするためには大事な要素です。しかしそれ以前に姿勢が悪くならないためのコツがあることをご存知でしょうか。

それは姿勢を良くする取り組みよりも、姿勢を悪くしない取り組みをすること、です。
「予防に勝る治療なし」が姿勢においても大事なのです。

ゲーム姿勢が悪いわけではない。同じ姿勢を長く続けることがよくない

成長期の子供さんをお持ちの方が心配されること、それは「ゲームばかりしていると姿勢が悪くなる」ということではないでしょうか。

ゲームをすることがあたかも姿勢を悪くする原因になっていると捉えられがちですが、そうではありません。
姿勢が悪くなる原因は、「長時間同じ姿勢を続けていること」が何よりの原因です。
つまりゲーム姿勢が悪いのではなく、同じ姿勢で長い時間ゲームをしているから、結果的に姿勢が悪くなるということなのです。
もっと極端なことを言えば、「良い姿勢であっても、それが長時間続けば、体には良くない」ということなのです。いくら良い姿勢でもそれが長時間続くと、筋肉は硬くなり、関節の動きもやがて悪くなっていきます。せっかくの良い姿勢なのに、体を悪くすることにつながってしまうのです。

 

余談ですが、子供を「良い姿勢が取れる椅子(ベルトで体を固定する椅子など)」に座らせると姿勢は良くなるのでしょうか。
見た目は良くなりますが、あまり効果的とは言えません。椅子に「座っているときだけ」姿勢良くいられる、それだけのことです。良い姿勢が取れるようになるには、「意識づけ」が必要だからです。その理由については、以前のエントリーに書いていますのでよろしければお読み下さい。
よい姿勢の獲得には「習慣」が大事

姿勢悪化を予防する一番良い方法は、同じ姿勢を続けないこと

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では姿勢悪化を予防するためにはどうすれば良いか。考え方はとてもシンプルです。

「同じ姿勢を長時間取らない」という一言に尽きます。
具体的な方法としては「適度に姿勢を変える」ということが何より重要になります。

例えば、読書をするとしましょう。
床の上に座って読む、ねころんで読む、椅子に座って読む。これらの姿勢で読書を10分ずつ行えば、合計30分間の読書時間が取れます。この方法なら同じ姿勢(例えばソファー)で30分間読書するのと比べると、圧倒的に姿勢を悪くするリスクが少なくなります。

ゲームはポーズ(一時停止)ボタンを有効に!

では気になるゲーム姿勢はどうでしょう。
上記のように姿勢を変えながら行っても良いですが、テレビゲームをしながら10分毎に姿勢を変えるというのは現実的ではないですね。30分位で一旦中断し、姿勢を変えるのがよいでしょう。例えば一時間ゲームをするとして、はじめの30分は床に座って、その後椅子に座り直して30分などというように。
ゲームのポーズボタン(一時停止ボタン)を有効活用し、適宜休憩をとりましょう。

 

ポータブルゲームではテレビゲームに比べると動きやすいので、10分(あるいは15分)程度で姿勢(座る場所)を変えるように注意すれば、筋肉が硬くなったり姿勢悪化の予防が行いやすいでしょう。

 

もう一つ重要なことがあります。それはゲームが終わった後に外遊びをするなど体を使う時間を確保することです。一律にゲームはダメ、と規制するのではなく、外遊びをすることを交換条件にゲームを認めるほうが姿勢の観点から考えればより良い選択肢と言えるでしょう。

勉強する時の注意点は?

勉強机に向かっている時間が長くなればなるほど、姿勢は悪くなります。ノートを取る姿勢は、猫背になりやすく、肩こりが起こりやすい姿勢でもあります。

ただし勉強は読書のように「色々な姿勢で勉強する」というわけにはいかないですよね。
そのため、勉強の合間には一つだけで良いので、体を動かす習慣を持ちましょう。

簡単にできる方法は、勉強机に向かって腕をバンザイしたままで、椅子の背もたれに背中をもたれかけさせる「背筋伸ばし」をするのがよいでしょう。猫背は背骨の弯曲が原因で起こります。そのため背骨を反対方向(反らす方向)に伸ばす、というのが最も効果的です(この背筋伸ばしはゲーム中にもオススメします)。30分に一度くらいの割合で、2~3回の背筋伸ばしを行えば効果的でしょう。

またゲームの時と同じで、勉強の後には体を使った遊びをする時間を確保しましょう。

バラエティに富んだ姿勢が最強!(まとめ)

・悪い姿勢であっても、それが短時間であるなら何も問題はありません。
・逆に良い姿勢だからといって長時間それを続けると体には良くありません。
・同じ姿勢を続けないことが何より重要です。ゲームでは30分に一度(ポータブルゲームでは15分に一度くらい)は姿勢を変えて遊ぶようにしましょう。
・勉強では、合間に椅子の背もたれにもたれて背中を反らす「背筋伸ばし」を行うことで猫背になるのを予防しましょう。
・ゲームや勉強の後、体をしっかり動かす外遊びを行いましょう。

 

悪い姿勢にならないためには、「バラエティに富んだ姿勢を取ること」が最強の方法で、「まんべんなく体を使う機会を持つこと」が大切ということをぜひ覚えておいてくださいね。

 

※Twitterでは体のこと、姿勢のこと、リハビリのことなどにおける日常のヒントや気づきになることをつぶやき中です。

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西村 猛(管理人)

西村 猛(管理人)

”触らない”理学療法士(子供の発達、特に座る、立つ、歩くなどの運動発達が専門)。コラムLatte専門家コラムニスト。 姿勢の悪い子供を減らしたい!という思いから、一般の方に向け、子供の姿勢発達や体作りについての情報提供をおこなっている。「分かりやすい解説」が好評で、マスメディアをはじめとする様々な媒体からの取材も積極的に受けている。 ■研究分野:子供の姿勢、幼児の体作り、発達障害児の身体的発達と課題